気持ちの整理

私たちは、仕事や人間関係などストレスにさらされています。特に現代のような情報化社会においては、以前に比べより大きなストレスがかかっていると言われます。このような環境の中で、悩みがない人はいないでしょう。日々心の中で現実との折り合いをつけるために苦労しているのではないでしょうか。

 

一般に、とても大きなストレス、例えば仕事で降格、左遷、単身赴任などにより激しく落ち込んだり、動揺や不安で混乱したりしていても、通常は数週間で普通の日常生活を送れるようになります。さらに数か月、数年で状況を受け止めて消化し、気持ちの整理することができます。もちろん、不安を感じ、再び絶望感が襲ってくることもあります。しかし、そういった気持ちとうまく付き合っていくことができるようになります。このように、困難な状況に陥っても、人間は気持ちの整理をすることができるわけです。

 

心身の不調がある場合は心と体のバランスが崩れやすいので、ストレスを感じやすく、不安や怒りといった激しい精神的変化を生じやすいと言われます。しかし、障害を持っていても、気持ちを整理しコントロールしていくことができます。なぜなら、気持ちの整理をすることは人間が生まれながらに持っている能力だからです。そして、このような潜在的な心理回復能力をより発揮しやすくするために、認知行動療法がおこなわれます。